肺炎球菌ワクチンの定期接種はいつ?費用と種類の変更まで医師が解説|つねだクリニック|伊丹市鴻池の内科・糖尿病内科

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肺炎球菌ワクチンの定期接種はいつ?費用と種類の変更まで医師が解説|つねだクリニック|伊丹市鴻池の内科・糖尿病内科

肺炎球菌ワクチンの定期接種はいつ?費用と種類の変更まで医師が解説

肺炎球菌ワクチンとは?

肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)という細菌による肺炎や重症感染症を予防するためのワクチンです。特に65歳以上では肺炎は入院や重症化の原因となりやすく、日本では65歳を対象に定期接種(公費負担あり)が設けられています。ここでは医学的背景を整理します。

肺炎球菌ワクチンの目的と重症肺炎の予防効果

23価莢膜多糖体ワクチンであるニューモバックスNP®(一般名:PPSV23)や、13価・20価結合型ワクチンのプレベナー13®(PCV13)、プレベナー20®(PCV20)が使用されています。ニューモバックスNP®は侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)(血液に菌が侵入する重症型)予防効果が示され(Bonten MJM, NEJM 2015)、プレベナー®は免疫記憶を形成しやすいのが特徴です。重症化予防が目的であり、「かからない」ことを保証するものではありません(日本感染症学会ガイドライン、CDC ACIP)。

65歳で肺炎球菌ワクチンの定期接種が行われる理由

65歳を超えると肺炎による入院率・死亡率は上昇します。背景には加齢による免疫機能低下(免疫老化)があります。糖尿病、慢性心疾患、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患がある方では重症化リスクがさらに高まります。当院でも65歳前後で糖尿病内科通院中の患者さんからのご相談が増加中です。「血糖値管理=感染症対策」という視点は意外と知られていませんが、実は肺炎予防にも直結します。

【参考】厚労省資料、成人肺炎診療ガイドライン

肺炎球菌ワクチンの定期接種はいつ?

肺炎球菌ワクチンの定期接種は、原則としてその年度に65歳となる方が対象です。接種歴の有無によって扱いが異なります。

肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象年齢と条件

定期接種は原則「その年度に65歳になる方」が対象で、市町村が公費負担します。これまで使用されてきたワクチンはPPSV23(ニューモバックスNP®)です。今後、定期接種で使用するワクチンの種類については見直しの方針が示されており、2026年4月からPCV製剤(プレベナー)へ変更される予定とされています。伊丹市・宝塚市・川西市・尼崎市・池田市にお住まいの方は、自治体通知の確認が重要です。


【参考】厚生労働省 予防接種実施要領

過去に接種した人の扱いと再接種の考え方

過去にPPSV23(ニューモバックスNP®)を接種している場合、通常は5年以上の間隔を空けて再接種を検討します。今後の制度変更に伴い、PCV製剤(プレベナー®)との逐次接種は免疫学的に有効とされ(CDC ACIP 2023)、接種順序が重要です。接種歴がある方は自己判断せず、かかりつけ医にご相談ください。


【参考】日本感染症学会 成人予防接種ガイドライン

肺炎球菌ワクチンの費用はいくら?

肺炎球菌ワクチンの費用は、定期接種か自費接種かで異なります。

定期接種の費用と公費負担

65歳の定期接種では市町村が費用の一部を負担します。自己負担額は自治体により異なります。2026年度分の費用(自己負担額)は、制度変更内容とあわせて発表される予定です。必ず最新の自治体情報をご確認ください。


【参考】厚生労働省 予防接種制度資料

自費で肺炎球菌ワクチンを接種する場合の費用

定期接種対象外の年齢や、医師が必要と判断した場合は自費接種となります。費用は医療機関により異なりますが、おおよそ1万〜1万5千円程度が目安です(施設により異なります)。費用だけでなく、持病や接種歴を踏まえた種類選択が重要です。


【参考】日本感染症学会 成人予防接種ガイドライン

2026年4月から肺炎球菌ワクチンの種類が変更予定

定期接種で使用されるワクチンの種類について、見直しの方針が示されています。

定期接種のワクチンがニューモバックスからプレベナーへ変更予定

これまで定期接種ではニューモバックスNP®(PPSV23)が使用されてきました。今後はプレベナー®(PCV製剤)への変更が予定されています。PCV製剤は結合型ワクチンで、免疫記憶を形成しやすい特性があります。欧米ではプレベナー®(PCV製剤)単回接種が推奨されつつあります(CDC ACIP 2023)。これは国際的な推奨や免疫学的データを踏まえた見直しとされています。

種類変更による費用や接種スケジュールへの影響

ワクチン種類の変更に伴い、費用や運用の詳細は自治体ごとに決定されます。正式な通知を確認することが重要です。すでに接種歴がある方は、今後の接種方針について医師にご相談ください。

まとめ

肺炎球菌ワクチンは、65歳で定期接種の対象となる重要な予防接種です。高齢者や糖尿病などの基礎疾患がある方では、肺炎の重症化予防が特に重要になります。2026年4月から定期接種で使用されるワクチンの種類が変更される予定であり、費用や詳細は自治体の発表を確認する必要があります。

当院には伊丹市をはじめ、川西市、宝塚市、尼崎市、池田市から多くの患者さんが来院されています。糖尿病内科を専門とする立場から、生活習慣病を含めて総合的にご相談いただけます。女性医師も在籍し、駐車場も完備しておりますので、接種を迷われている方はどうぞ気軽にご相談ください。

(文責:つねだクリニック院長 常田和宏)