禁煙にも副作用がある?禁煙外来・禁煙薬の疑問を医師がQ&Aで解説|つねだクリニック|伊丹市鴻池の内科・糖尿病内科

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禁煙にも副作用がある?禁煙外来・禁煙薬の疑問を医師がQ&Aで解説|つねだクリニック|伊丹市鴻池の内科・糖尿病内科

禁煙にも副作用がある?禁煙外来・禁煙薬の疑問を医師がQ&Aで解説

禁煙で起こる「副作用」とは?まず知っておきたい基礎知識

禁煙を始めたあと、「体調が悪くなった」「イライラする」「眠れない」と感じて不安になり、「禁煙 副作用」「禁煙 方法」と検索される方は少なくありません。
まず知っておいていただきたいのは、禁煙中の不調の多くは体が回復する過程で起こる一時的な変化だということです。ここではその基本を整理します。

禁煙の副作用はなぜ起こるのか?

禁煙による不調の多くは、ニコチンが体から抜けることで起こる反応です。ニコチンは脳内でドパミン(快感や意欲に関わる神経伝達物質)を放出させます。長期間喫煙していると、脳はその刺激に慣れてしまいます。禁煙によりニコチンが急になくなると、イライラ、不安、集中力低下などが現れます。これは「脳が正常に戻ろうとしている回復反応」であり、異常ではありません。
参考文献:US Department of Health and Human Services. Smoking Cessation: A Report of the Surgeon General.

禁煙による体調変化は「異常」なのか?

禁煙初期には、頭痛・眠気・だるさ・軽い不安感がよくみられます。特に40〜50代男性では、仕事の疲労や睡眠不足が重なり「禁煙で悪化した」と感じやすい傾向があります。しかし日常生活が可能で、時間とともに軽くなる場合は心配いりません。体が「タバコなしモード」へ切り替わっている途中と考えてください。症状は多くが1〜2週間で軽快します。
参考文献:日本循環器学会「禁煙治療のための標準手順書」

禁煙の副作用とニコチン離脱症状の違い

一般に言われる「禁煙の副作用」の大半は、薬の副作用ではなくニコチン離脱症状です。イライラ、不眠、食欲増加などが代表例で、禁煙開始後数日〜1週間がピーク、その後徐々に改善します。
参考文献:Cochrane Database of Systematic Reviews.2008. Nicotine replacement therapy for smoking cessation.

禁煙の副作用でよくある症状Q&A

ここからは、禁煙外来や日常診療で実際によく受ける質問をQ&A形式で整理します。

禁煙するとイライラ・不安が強くなるのはなぜ?

ニコチンには気分を一時的に落ち着かせる作用があります。禁煙するとその刺激が消え、脳が不安定になりイライラしやすくなります。これは意志が弱いからでも性格の問題でもありません。多くは2〜4週間で軽減します。対策として、深呼吸、5分の散歩、睡眠リズムを整えることが有効です。
参考文献:US Surgeon General’s Report on Smoking Cessation

禁煙後の頭痛・めまい・眠気は副作用?

喫煙中はニコチンで血管が収縮しています。禁煙すると血流が回復し、その変化で頭痛が出ることがあります。眠気やだるさも自律神経が切り替わる過程でよく見られます。ほとんどは数日〜1週間で改善します。
参考文献:日本禁煙学会 禁煙支援マニュアル

禁煙してから咳や痰が増えるのは大丈夫?

禁煙後に咳や痰が増えるのは、肺の自浄作用が回復している証拠です。喫煙中はこの働きが抑えられていました。多くは数週間で落ち着きます。ただし血痰、息切れが強い場合は他疾患の可能性があるため受診を勧めます。
参考文献:British Thoracic Society Guidelines

禁煙中に不眠になることはある?

あります。ニコチンには覚醒作用があるため、禁煙で睡眠リズムが一時的に乱れます。就寝前のスマホを控え、同じ時刻に寝起きすることが重要です。禁煙外来では薬剤調整で対応可能なこともあります。
参考文献:Cochrane Review. Smoking cessation and sleep

禁煙で太る・血糖値が上がる?気になる体の変化Q&A

糖尿病内科として、特に質問が多いテーマです。

禁煙すると体重が増えるのは本当?

禁煙後に体重が増える方は一定数います。理由は、ニコチンによる代謝促進作用がなくなること、口寂しさによる間食増加です。ただし平均的な増加は数kg程度で、喫煙を続けるリスクに比べれば軽微です。生活指導で十分コントロール可能です。
参考文献:New England Journal of Medicine 1984. Weight gain after smoking cessation.

禁煙と食欲増加の関係とは?

禁煙により味覚が改善し、食事が美味しく感じられるようになります。その結果、食欲が増すことがあります。特に甘いものに手が伸びやすくなるため、間食の「量」と「内容」を意識することが重要です。

参考文献:American Journal of Clinical Nutrition

禁煙は血糖値や糖尿病に影響する?

短期的に体重増加で血糖が上がることはありますが、長期的には禁煙は心筋梗塞・脳卒中など、糖尿病合併症のリスクを確実に下げます。糖尿病専門医の管理下で進める禁煙が理想です。
参考文献:American Diabetes Association. Standards of Medical Care in Diabetes.

禁煙の副作用はいつまで続く?期間と経過のQ&A

禁煙の副作用が一番つらい時期はいつ?

多くの方では、禁煙開始後3日〜1週間が最もつらい時期です。この時期を過ぎると、症状は少しずつ軽くなります。
参考文献:日本循環器学会 禁煙治療ガイドライン

禁煙の副作用は何日・何週間で落ち着く?

一般的には2〜4週間で日常生活に支障のない程度まで改善します。永久に続くことはありません。
参考文献:Cochrane Review

1か月以上続く不調は受診すべき?

1か月以上強い不調が続く場合は、禁煙以外の病気が隠れている可能性もあります。一度医療機関で相談しましょう。

禁煙薬の副作用が心配な方のQ&A

禁煙薬にはどんな副作用がある?

ニコチンパッチ・ガム(ニコチン代替療法)では皮膚かゆみ、口内違和感があります。

バレニクリン酒石酸塩(商品名:チャンピックス®)では吐き気、不眠、夢が鮮明になることがあります。
参考文献:各薬剤添付文書、Cochrane Review

禁煙薬で不眠・イライラが出ることはある?

ありますが、多くは軽度で、用量調整や使用方法の工夫で対応可能です。症状が強い場合は医師に相談してください。
参考文献:日本禁煙学会

禁煙薬は安全?

医師管理下では安全性は高く、自己流禁煙より成功率は約3倍とされています。持病のある方は必ず禁煙外来を利用しましょう。

参考文献:FDA Drug Safety Communication

禁煙外来を利用すると副作用は減らせる?

禁煙外来でできるサポート内容とは?

禁煙外来では、禁煙薬の処方だけでなく、副作用への対処、生活指導、精神的サポートを行います。
参考文献:厚生労働省 禁煙支援資料

禁煙外来と自己流の禁煙方法の違いは?

自己流は我慢が中心になりがちですが、禁煙外来では科学的根拠に基づいた方法を用います。
参考文献:日本循環器学会

禁煙外来はどんな人に向いている?

過去に禁煙に失敗した方、副作用が不安な方、生活習慣病がある方に特に向いています。

まとめ

禁煙中の副作用の多くは、一時的な体の調整反応です。正しい知識を持ち、禁煙外来や禁煙薬を適切に活用することで、安全に禁煙を続けることができます。当院には伊丹市をはじめ、川西市・宝塚市・尼崎市・池田市から多くの患者さんが来院されています。駐車場も完備しており、女性医師も在籍していますので、初めての方でも安心してご相談ください。糖尿病内科専門医として、生活習慣全体を見据えたサポートを行っています。

文責:つねだクリニック院長 常田和宏