健康的に痩せるダイエット成功の秘訣を医師が解説!|つねだクリニック|伊丹市鴻池の内科・糖尿病内科

〒664-0006 兵庫県伊丹市鴻池6-2-3
072-744-5513
WEB予約 WEB問診
ヘッダー画像

ブログ

健康的に痩せるダイエット成功の秘訣を医師が解説!|つねだクリニック|伊丹市鴻池の内科・糖尿病内科

健康的に痩せるダイエット成功の秘訣を医師が解説!

ダイエット成功のカギは「食事」「運動」「薬」の正しい理解

「ダイエット=食事制限」と思っていませんか?実は、健康的に痩せるには「食事」「運動」「薬」の3つをバランスよく理解することが大切です。とくに40代以降は基礎代謝が低下し、同じ努力でも痩せにくくなります。だからこそ、自己流ではなく医学的根拠に基づく方法が重要です。

糖尿病治療にも使われる薬(GLP-1/GIP受容体作動薬(例:チルゼパチド〈マンジャロ/ゼップバウンド〉、セマグルチド〈リベルサス/オゼンピック/ウゴービ〉など)は、食欲を自然に抑え、血糖値の安定にも役立つことが報告されています(Wilding JPH et al., NEJM, 2021)。

当院では、食事・運動・薬の3本柱を、個々の体質や生活習慣に合わせて指導しています。単なる体重減少ではなく「健康的に続けられるダイエット」を一緒に目指しましょう。

正しい方法を医師の指導のもとで実践することが、健康を損なわずに「続けられるダイエット」への第一歩です。

なぜダイエットは食事だけではうまくいかないのか?

食事制限だけのダイエットでは、最初は体重が落ちても、その多くが「筋肉」と「水分」です。脂肪を減らすには、エネルギーを使う筋肉を維持しながら代謝を高める必要があります。

米国糖尿病学会(ADA, 2023)は「食事療法単独よりも、運動や行動療法を組み合わせることで体重減少の持続率が約2倍になる」と発表しています。

食べないことで一時的に痩せても、筋肉が減って基礎代謝が下がれば、体は「省エネモード」になり、同じ食事量でも太りやすくなります。つまり「食べないダイエット」は将来的な「太りやすい体」をつくる危険があるのです。

運動と薬を組み合わせる前に知っておきたい基本

運動と薬の効果を最大限に生かすためには、タイミングとバランスが重要です。

例えば、GLP-1/GIP受容体作動薬(チルゼパチド〈マンジャロ/ゼップバウンド〉、セマグルチド〈リベルサス/オゼンピック/ウゴービ〉など)は食欲を抑える作用がありますが、栄養不足の状態で強い運動を行うと筋肉量が減少することがあります。

そのため、軽い筋トレやウォーキングを「食後2時間以内」に取り入れ、血糖コントロールを保ちながら筋肉維持を目指します。

WHO(2020年)のガイドラインでも、週150分以上の中等度運動が推奨されています。

薬も運動も「やりすぎ」ではなく「続けられるバランス」が成功の鍵です。

医師の視点で見るダイエットのリスクと注意点

極端なダイエットやサプリメント頼みの減量は、ホルモンバランスや甲状腺機能に悪影響を与えることがあります。特に女性では、無月経や骨密度低下を引き起こすことも。また、GLP-1/GIP受容体作動薬の自己判断使用は、低血糖や消化器症状を起こすリスクがあります。

医師の指導のもと、血液検査や甲状腺機能を確認しながら、安全に行うことが大切です。医療的なサポートを受けることで、単なる「体重の減少」ではなく、「健康的に引き締まった体」を目指せます。

ダイエット中の食事とは?栄養バランスと食べ方の工夫

ダイエットの基本は食事です。過度な糖質制限ではなく、栄養バランスを整えることで、健康的かつ長期的に体重をコントロールすることが可能です。

ダイエット中に意識すべき食事の基本

「食べない」ではなく「正しく食べる」ことが成功の第一歩です。主食・主菜・副菜をバランスよく摂り、特にタンパク質(魚・肉・卵・豆腐)を意識しましょう。糖質を極端に減らす“糖質ゼロダイエット”は筋肉量の低下やリバウンドを招くことがあります(日本肥満学会ガイドライン2022)。

1日3食のリズムを保ち、食事間隔を空けすぎないことも血糖値の安定につながります。

血糖値を安定させる食べ方のコツ

食べる順番を変えるだけでも血糖値の急上昇を防げます。野菜→タンパク質→炭水化物の順で食べる「ベジファースト」は、糖尿病治療の現場でも推奨されています(Kuwata H et al., BMJ Open Diabetes Res Care, 2016)。

また、よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食べすぎ防止に。早食いをやめ、1口30回を目安に噛みましょう。

リバウンドしないための長期的な食事習慣

短期間の「我慢」よりも、長く続けられる「小さな工夫」が鍵です。外食時は主菜に魚や鶏肉を選び、汁物を先に飲む。甘いものを完全に禁止せず「週1のご褒美」でストレスを減らす。こうした工夫が長期的な成功を支えます。

研究でも「ゆるやかな減量(週0.5kg程度)」の方がリバウンド率が低いことが示されています(Purcell K et al., Lancet Diabetes Endocrinol, 2014)。

運動でダイエット効果を高める

運動は、健康的なダイエットを支える重要な要素です。特に40代以降は、筋肉量の維持が体重管理の鍵となります。

有酸素運動と筋トレの役割の違い

脂肪燃焼を目的とするならウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動が有効です。一方で、筋トレは基礎代謝を上げる「痩せ体質づくり」に欠かせません。どちらも組み合わせて行うことで、効率的に体脂肪を減らせます。

特に中年期以降は、筋肉量の維持が糖尿病予防にも直結します(Skeletal Muscle Mass and Metabolic Health, Diabetes Care, 2020)。

運動を継続するための実践的なポイント

「続けられない運動」は意味がありません。好きな音楽を聴きながら歩く、友人と一緒に行うなど「楽しく続ける工夫」が大切です。最初は1日15分のウォーキングからでもOK。体重よりも「継続回数」を目標にしましょう。

年齢と体力に合わせた運動メニュー

40代以降は関節や筋肉の柔軟性が低下するため、無理な運動はケガのもとです。軽めのストレッチ→ウォーキング→軽負荷の筋トレ(スクワットやプランク)を組み合わせると安全です。運動前後の水分補給も忘れずに。

薬とダイエットについて、医師が解説する正しい考え方

薬はダイエットの「手段」ではなく、疾患治療のための「医療」です。自己判断での使用は大きなリスクを伴います。

薬を使ったダイエットに潜むリスク

糖尿病治療薬であるGLP-1/GIP受容体作動薬(チルゼパチド〈マンジャロ/ゼップバウンド〉、セマグルチド〈リベルサス/オゼンピック/ウゴービ〉など)は、医師の診断と管理のもとで糖尿病治療に用いられるものです。ダイエット目的での使用は、低血糖や消化器症状などを引き起こす危険性があります。

糖尿病治療薬が注目される理由と注意点

治療の副次効果として体重が減少することがありますが、これはあくまで医療的管理の中での結果です。GLP-1/GIP受容体作動薬(チルゼパチド〈マンジャロ/ゼップバウンド〉、セマグルチド〈リベルサス/オゼンピック/ウゴービ〉など)は、脳の食欲中枢に働きかけ自然に食事量を減らす効果が確認されています(Wilding JPH et al., NEJM, 2021)。しかし、健康な人が使用することは安全ではなく、日本糖尿病学会でもそのような使い方は推奨されていません(日本糖尿病学会, 2022)。

薬に頼らず健康的に痩せるために大切なこと

食事と運動こそが健康的な減量の基本です。薬に頼らず、生活習慣の改善によって体重をコントロールすることが、長期的な健康につながります。

40代・50代から始める健康的なダイエット戦略

加齢とともに基礎代謝が低下するため、若い頃と同じ方法では思うように体重が落ちないことがあります。そのため、年齢に合わせたアプローチが必要です。

基礎代謝の低下とダイエットの関係

40代からは筋肉量と代謝が下がるため、若い頃と同じ方法では痩せにくくなります。食事量を減らすより、筋トレやタンパク質摂取を増やすことが代謝改善の近道です。

生活習慣病予防とダイエットの共通点

適切な食事と運動は、ダイエットだけでなく高血圧や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病の予防にもつながります。健康維持とダイエットは密接に関係しています。

年齢に合わせた無理のない減量計画

「1か月で−5kg」より「1年で−5kg」を目標に。ゆるやかなペースの方が体への負担が少なく、長く続けられます。睡眠やストレスケアも代謝を支える重要な要素です。

まとめ

ダイエット成功の基本は「食事と運動」のバランスです。そして薬はあくまで疾患治療のためのものであり、安易な利用は危険を伴います。

伊丹市をはじめ、川西市・宝塚市・尼崎市・池田市からも多くの方にご来院いただいている当院では、糖尿病内科の専門医による診療に加え、非常勤の女医も在籍しており、女性の患者さんも安心してご相談いただけます。健康的な減量や生活習慣病予防など、幅広いお悩みに対応しています。

駐車場も完備し、通院しやすい環境ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

(文責:つねだクリニック院長 常田和宏)