タバコやめたい方へ!禁煙外来での無理のない禁煙方法を医師が解説
- 2026年1月11日
- 禁煙外来について

タバコをやめたいと思ったときに、まず知ってほしいこと
「そろそろタバコをやめた方がいいかも」と感じた瞬間は、禁煙成功への大きなチャンスです。健康診断で血圧や血糖値を指摘された、息切れが気になるようになったなど、きっかけは人それぞれですが、“やめたいと思えたこと”自体が重要です。伊丹市の当院には、宝塚市・川西市・尼崎市・池田市などからも多くの方が禁煙相談で来院されます。特に40〜60代では、糖尿病や高血圧など生活習慣病と喫煙が深く関係しているケースが少なくありません。
禁煙は「我慢大会」ではなく、正しい知識と医療を使うことで成功率が大きく上がる治療です。まずはその事実を知ることが、最初の一歩になります。
禁煙がうまくいかないのは意志の問題ではありません
禁煙に失敗すると「自分は意志が弱い」と感じてしまいがちですが、これは医学的に誤りです。タバコがやめられない背景には、明確な“病気としての仕組み”があります。
ニコチン依存症という病気の考え方
タバコに含まれるニコチンは、脳内でドーパミンを放出させ、強い快感と依存を生みます。これをニコチン依存症と呼び、世界保健機関(WHO)でも治療が必要な疾患として位置づけられています。ニコチンが切れると、イライラ、不安、集中力低下などの離脱症状が現れます。これは精神論ではなく、体の反応です。
(参考:WHO、厚生労働省 e-ヘルスネット)
自己流の禁煙方法がつらくなりやすい理由
「今日から一切吸わない」と急にやめる自己流禁煙は、離脱症状が最も強く出やすい方法です。その結果、数日〜数週間で再喫煙してしまい、「やっぱり無理だ」と諦めてしまう方が多くなります。失敗を繰り返すほど、禁煙へのハードルが高く感じられてしまうのも特徴です。これは努力不足ではなく、治療なしで依存症に立ち向かっている状態です。日本循環器学会の禁煙治療ガイドラインでも、医療介入の有効性が明確に示されています。
(参考:日本循環器学会 禁煙治療ガイドライン)
禁煙外来とは?病院で行う禁煙治療の基本
禁煙外来は、「タバコをやめたい」という気持ちを、医学的にサポートするための外来です。気合いや根性に頼らず、体の仕組みに沿って禁煙を進めていきます。
禁煙外来で何をするのか
禁煙外来では、喫煙本数・年数・依存度(TDS)などを確認し、その方に合った治療計画を立てます。診察は通常12週間(3ヶ月)で、定期的に通院しながら経過を確認します。
(参考:日本循環器学会)
禁煙外来と一人での禁煙の違い
一人での禁煙は、離脱症状や不安をすべて自分で抱え込むことになります。一方、禁煙外来では医師が経過を見守り、必要に応じてアドバイスや治療を行います。「一人で頑張らなくてよい」という点が、禁煙外来の大きな違いです。
禁煙治療で使われる主な禁煙方法の考え方
禁煙治療にはいくつかの方法があり、すべての人に同じ方法が合うわけではありません。大切なのは「自分に合った方法を選ぶ」ことです。
ニコチンパッチ・ガム(ニコチン置換療法)
ニコチンパッチ(一般名:ニコチン貼付剤)やニコチンガムは、皮膚や口腔粘膜から少量のニコチンを補給し、離脱症状を和らげる治療法です。タバコに含まれる有害物質を避けつつ、徐々にニコチン依存から離脱できる点が特徴で、禁煙成功率を約1.5〜2倍に高めると報告されています。
(参考:日本循環器学会 禁煙治療ガイドライン)
禁煙治療薬という選択肢
医療機関では、ニコチンを含まない内服薬チャンピックス(一般名:バレニクリン酒石酸塩)を用いることもあります。
脳内のニコチン受容体に作用し、タバコのおいしさを感じにくくしながら、離脱症状を軽減します。海外・国内ともに高い禁煙成功率が報告されています。
(参考:Cochrane Review, 日本循環器学会)
禁煙中によくある不安と、続けるための考え方
禁煙中に不安を感じるのは、とても自然なことです。あらかじめ知っておくことで、気持ちが楽になる場合があります。
イライラ・不安・失敗への恐怖
イライラや不安は、多くの場合1〜2週間がピークで、その後は徐々に軽くなります。また「一度吸ったら終わり」という考え方は必要ありません。途中でつまずいても、そこから立て直すことが可能です。
「途中で吸ってしまったら終わり」ではない
禁煙は直線的に成功するものではなく、波があって当然です。禁煙外来では、こうした経過も含めてサポートします。「失敗した」と感じた時こそ、相談する価値があります。
まとめ
禁煙は、意志だけで乗り越えるものではなく、医学的なサポートを受けながら進めることができます。当院には伊丹市を中心に、川西市・宝塚市・尼崎市・池田市から多くの方が禁煙の相談に来られています。女医も在籍しており、糖尿病内科を専門とする立場から、生活習慣病全体を見据えたサポートが可能です。駐車場も完備していますので、「タバコをやめたい」と感じた方は、どうぞお気軽にご相談ください。
次回は、禁煙薬の一つであるチャンピックスについて、より詳しく解説します。
(文責:つねだクリニック院長 常田和宏)